よしなかさん@おしごとラボ

ステップアップ転職ヤーで年収1000万からじぶん事業シフト。生き方、転職、経済など、これからの時代を生き抜くヒントを探し続けます。皆様のお役に立てれば幸いです。

「ストレス」の本質を知って転職に生かそう

おしごとを科学する、おしごとラボのyosshieです。
さて今回はストレスについて。

 人間のストレス源となるのは「コントロール感の喪失」です。
心理学の世界ではラザルスの心理的ストレスモデル理論といいます。

 ラザルス(Lazarus,R.S)は日常的な小さなストレスへの主観的な「認知的評価」を重視した心理的ストレスモデルを提唱しました。目の前の仕事が単純で対処しやすい場合はストレスが少なく、逆に目の前の仕事が複雑で対処が難しい場合はストレスが多いわけです。これは自分のすべき対処の方法が想像できるか、また実行できるかによりストレスは増減します。在庫を数えるとか定形メールを顧客に送るなどの簡単な作業はストレスが少なく、顧客の経営戦略をコンサルティングするような複雑な作業はストレスが多い、というイメージですが、作業自体は単純でもそれが長時間続く場合は別のストレス要因が強くなりますし、逆に複雑な内容でも10分程度で終わる場合はストレスが低い場合もあります。

 ここまでがラザルス理論の概要ですが、総じて、その事象を自分でコントロールできるかどうかがストレスに大きく関わってきます。それには個人的な性格や経験値、また思ったことを実行実現しやすい環境が重要になります。ちょっと脱線しますが、私は妻1人子2人の4人家族ですが、普段は他の3人に気を遣いながら過ごさなければいけないので、たまに一人の時間を手に入れた時のソロキャンプはもうやりたい放題です(笑)。その時良いと思った食材を選び、好きなように味付けして、好きなように焼いて食べる。誰にも文句を言われませんので(笑)、本当にストレスフリーな時間を過ごすことができます。

 少々脱線しましたが、このラザルス理論を軸に転職先を考えると、今現在のあなたの業務と転職検討先の業務を比較する場合に、

基本的には

・年収 ・業務に必要なスキル ・職場の人間関係

などをベースにされると思いますが、それに加え

・会議の多さ ・自由な社風か ・アイデアを実行に移しやすいか

なども可能な限りチェックしたいところです。チェックの方法としては、「転職会議」や「カイシャの評判」などのサイトでクチコミを見る(「社名 転職」で検索すると出てきます、登録必要)、または面接で自分のやりたいことを伝え、実現は可能かを聞く、などです。

 クチコミサイトではかなり主観的かつ悪いイメージの投稿が多めですが(人は良いサービスにはコメントしないですから)、主観は抜いて「会議が長い」「サービス残業が常態化」「トップダウンが強い」などのワードから傾向を読み取るようにしましょう。「転職会議」はフラットな意見が多いですが「カイシャの評判」はややポジティブな意見も目立ちます。「Openwork(旧Vorkers)」も同様のサービスですがこちらもフラット。結局は志望する会社があれば上記3サイトは見ておいた方が良いと思います。

 面接で探る場合について、選考の過程で上司になると思しき人物が登場したら、「この会社でこういう仕事をしたいと考えていますが問題は無いでしょうか?」と聞いてみましょう。あえて少し尖った内容を混ぜるだけでも、意思・判断の片鱗が見えることがあります。就職でも転職でも、当面の働きやすさは上司との関係に大きく左右されますので、尖ったことを言うにはちょっと勇気がいるかもしれませんが、ぜひこの方法をお勧めします。昔は「平均的な人材」が求められていたため尖った発言は敬遠されていましたが、今は「差別化できる人材」の方が重宝されます。とはいえ「御社の人材を全部ロボットに置き換えます!」などナナメ方向に突き抜けてもギャンブルになりますから、あくまで募集ポジションとの整合性は保ち、ロジカルに説明できるようにしておきましょう。

 以下、私が実際に面談・面接で使っているトークです。このまま「働き方」の交渉に続けたりする場合もあります。

・会議の多さを知るには

 「今は月曜の朝礼以外は営業先訪問が多く、全体的な会議は月に1度、日報はセールスフォースを使用しています。もし私が御社とご縁があった場合の、1週間(1か月、1年)の業務の流れをざっと教えてもらえますか?」業界によるものの、多くの会社は週例、月例、四半期、期末で会議やレポート報告会を行っていますが、個人的には週例、月例についてはあまり有意義な会議になっていないケースが多いと思います。

・自由な社風か

 「社外でもテザリングWifiで業務を済ませており、必要な時以外はオフィスに戻ってきませんが、ほかの皆様はどうですか?」また服装についても面接だからといってスーツで行かず、普段のカジュアルめの服装で行っています。一度だけ最終面接で役員に「やけにカジュアルだね」と嫌味を言われましたが、「いつもの自分を知って頂きたいので」と伝えました(笑)。財閥系など志望している社風によっては無難に行った方が良いかもしれませんが、差別化の一要素としましょう。

・アイデアを実行に移しやすいか

 「御社の事業を拝見して思ったのですが、御社のメイン製品にGPSとソフトウェアを組み合わせシステム販売にすると違ったターゲットも取り込めるのではないかと考えましたが、御社でそれを実際にやることは可能でしょうか?」なるべく具体的で、かつその会社の既存事業から少し逸脱した案を提示することで、より実際に即したリアクションが引き出せます。「将来的にはできると思いますよ」というのはやる気ナシですね(笑)。「それを実現することで売り上げは何億円ぐらい見込めますか?」など具体的な返しが来る場合は説き伏せられれば実現可能性が高いと見ることができます。

 

 完全にストレスフリーな職場というのはあり得ませんが、転職先のストレス環境を細かくチェック&可視化することで、ミスマッチを防ぎより良い転職につなげることができます。これらがあなたの転職活動の一助となれば幸いです。